神楽に思う ~夜兎族の調査報告書~

神楽。実はすごい奴である。




■夜兎族とは?
宇宙最強の戦闘民族で、三大傭兵部族のひとつ。驚異的な戦闘力を誇り、数多の星を潰してきたという(「最強最悪の傭兵部族」、「戦だけを嗜好する」などは班池組・井上の談)。実際、非常に好戦的。他の星々の戦争に呼ばれて戦うという事をしていたかもしれない。いや、「傭兵部族」という程だから、それを主な仕事としていたのだろう。その強さゆえに、夜兎の力を悪用しようという輩が後を絶たないという。

しかし、その宇宙最強の民族も現在は絶滅の危機に瀕している。寸前とまで言われているので、今で言う絶滅危惧ⅠA類(ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)に分類されるのだろう。絶滅危惧ⅠA類とは成熟個体数250未満と推測される種(定義は他にもある)をいうが、夜兎族はもしかしたらすでに3ケタをきっているかもしれないし、2ケタすらきっているかもしれない。その数だともう繁殖は絶望的、減る一方でもう増える事は無いとみていい。作品内で確認されたのは神楽とその父・星海坊主の二人のみ。もう一人、神楽の兄がいるらしいが安否不明だという。

●外見的特徴
地球人とほとんど変わらない外見だが、透けるような白い肌をしている。神楽も白い肌、紫の眼、緋系のようなピンク系のような色の髪など、全体的に薄い色素をしている。星海坊主殿も、きっと女性が羨むような美しい肌をしているに違いない(この理由については、後の「体質的特徴」で考えたいと思う)。

それと、身体の特徴ではないが服装について。神楽はチャイナ服を主に着用し、回想の兄もまた同様。星海坊主はモンゴルの遊牧民のような服を着ている(これについても、後ほど述べたい)。

●体質的特徴
体質面での一番の特徴が、陽の光を嫌うという事。ゆえに常に日傘を手放さない(神楽の談によれば、陽を浴びすぎると「クラクラする」らしい。このあたりが「夜」兎たるゆえんか)。もしかしたら、アルビノのなのだろうか?アルビノだとすれば日の光に弱い事にも白い肌にも説明がつく。

また、物凄い大食らいである。もっとも、神楽に限った事かもしれないが。(今では彼女の食も大人しくなった感がある。初期では一回に飯5合以上食ってたのに。この家計では自分の食費を削減しないとヤバイと悟ったのだろうか。ただ描写されないだけで、今でも物凄い量を食っているのかもしれない)

※アルビノ…色素欠如。遺伝もする。紫外線に極端に弱いが、それ以外は特に困った問題はないらしい。ちなみに白兎もアルピノ。稀に見付かる白蛇や白狐もアルビノで、「神の使い」と神聖視された。さらに余談だが、何年か前に水色のアマガエルが発見された事があった。本来は黄緑色なのだが、黄緑色を構成する水色と黄色の色素のうち、黄色の色素だけが欠如してそんな色になったのだという。これもアルビノの一種。

●夜兎の星
地球に地球人が暮らすように、夜兎族にも夜兎の星があるのだろうか?

昔は「夜兎族だけが住む星」というのがあったかもしれないが、絶滅寸前にまで数が減ってしまっては、その星では暮らせないのではないか。それに傭兵という職業柄、一つの星に留まっている事も少なそうである(星海坊主が例)。恐らく、現在は宇宙のあちこちに散ってそれぞれ別の星で暮らしているか、集団移住したのではいか。海星坊主一家は、あの1年中雨ばかり降る街の星である(第五十九訓)。

神楽は幼少の頃、周りからその力を怖がられてか友達がいなかったようだ。それは周りに同族の子供がいなかったという事ではないだろうか。一人で留守をしている時、神楽に声をかけてきた人身売買の男達は幼い神楽に簡単にのされていたし、あの男達も夜兎族ではないという事だろう。よってあの星は移住先ではないかと思う。服装などは、それぞれが住んでいる星に合わせているのではないだろうか。いや、元から別民族と共存していたという可能性もあるか。

神楽のあのエセ中国人のような独特の喋り方は不明である。星に合わせているようではないし、夜兎族はああいう喋り方をするのかと思ったがそうでもないようだし、家族の誰かからうつったのだろうと想像される。星海坊主はいたって普通の標準語で話していたので恐らく兄か母親がああいう喋り方をしていたのではないだろうか。

●象徴の「月」と「兎」
e0002518_14285564.gif図は夜兎族のシンボルと思われるマークである(神楽の衣服などに見られる)。
月を思わせる円の中に杵らしきものを持った兎らしき生物(マスコット?)のシルエットの染め抜き。「月」のイメージが最初にきて、それから月の兎→杵を持った兎、という連想から作られたのだろうか。単行本3巻の神楽のバックにも、象徴的に月が描かれている。象徴として月を選んだ理由は、日光を嫌う夜兎族が、元々夜行性だったからかもしれない(中東の国で多く国旗に月や星をデザインしているのと似た理由)。「神楽」という名前も、月へ帰っていった美しい姫君「かぐや姫」のイメージか(それとも単に響きが良かったから?)。

それと、「やと」という音に元ネタはないのかも考えてみたら、「夜刀神(やとのかみ)」が浮かんだ。しかし夜刀神は角の生えた蛇だし、伝承の内容にも共通点は見出せないので無関係と思われる。また、『鬼平犯科帳』に盗人の「夜兎の角右衛門」というのが出てくるらしいが、こちらも無関係そうである。。夜兎…夜のウサギ・・・。まァ、「バニーガール」という意味ではないと思う。

※後に気づいたことだか、夜兎のシンボルマークって「神楽坂まかないこすめ」って店のマークが元ネタ?(同じく、杵を持った兎の絵である。非常に似ている。)

●風習「親殺し」
「親を超えてナンボ」という考えの下、「親殺し」という風習があったという。もっとも、現在ではすっかり廃れた風習らしいが、神楽の兄はこれを実行しようとし、星海坊主は左腕を失った。少年は心理的に「親殺し」をすることでエディプス・コンプレックス(異性の親を愛し、同性の親を憎む心理)を克服し、大人になるというが・・・。夜兎の凄惨な歴史を象徴するようである。

※親殺し…子供が親を殺してしまうという事件は昔からあるが、この「親殺し」には心理学的意味あいも含まれている。親に従わずに自分の意見を通したりする事も、ささやかな親殺し。


■夜兎族の特性
夜兎族は人間よりもはるかに優れた能力値を持っている。

●戦闘能力
驚異的。おそらく一番の特性であり、夜兎の名を全宇宙に知らしめたのが、このめちゃくちゃな戦闘能力だろう。親子喧嘩だけでも一国が滅びそうな程である。神楽はまだ子供だが、地球人の男十数人くらいは難なく倒すので、「一騎当千」という言葉は言い過ぎにはならないだろう(神楽の戦歴などここに挙げたいのだが、面倒臭そうなのでやめることにした)。持って生まれた天性の怪力、敏捷さ、柔軟性、そして五感をフルに使って己の武器とし、打たれ強さと日傘を盾として戦う。傘にはマシンガンがついているがメインにはならず、あくまでも攻撃補助用だろう。大人数を相手にする時はマシンガンで掃射をし、敵を減らしてから近距離戦に持ち込むというスタイルが主かと思われる。

※日傘…一見普通の和傘だが銃弾を通さないほどの強度を誇り、打撃に使えるほかマシンガンまでついている。星海坊主の傘は軍艦からの砲撃(松っちゃん砲)にも耐えた、万優れもの。夜兎族オリジナルの特注品?

●運動能力
驚異的。足の速さは車・バイクに軽く追いつき、暴走族に「ケツにロケットブースターでも付いてるのか」と言われる程(第三十七訓)。またかなりの怪力を持っており、巨岩を放り投げるくらいは朝飯前、片手で払うだけで車は吹っ飛び、回し蹴り一発で大木は倒れる。また、動体視力もかなりのものらしい。銃弾を指でつかまえた程である。並々外れているのは腕力・握力・脚力あたりのようだが、五感、身体能力は全体的に人間より優れているようである。

●治癒回復能力
驚異的。拳銃による傷は数分…もしかしたら数秒で血が止まって塞がり始め、翌日には完治してしまうらしい(第三訓、第九十二訓)。転んですりむいた程度の小さな傷なら瞬時に塞がってしまうものと思われる。しかしこの驚異的な治癒力も傷の程度によるようで、銃創のような一点集中の傷に比べて広範囲にわたる裂傷などは治癒に多少時間がかかるようである。
この治癒力が打たれ強さの秘密なのだろうが、神楽は原チャリで轢かれた時に(第三訓)少しの間気絶していた。軽い脳震とうを起こしたのだろう。痛覚も人並みにあるようだし、神経のつくりは人間とほぼ同じと見てよさそうである。銃弾など受けたら痛くて動けなそうなものだが、なお暴れる事ができるのは並々ならぬ精神力によるのだろう。また「足手まといになるのなら自ら死ぬ」という選択をとることができるのも驚嘆すべき(第十四訓)。まだほんの小娘だが、神楽は戦士として、あまりにも優れた素質を持っている。軍はきっと、こういう人材を欲しているに違いない。

ここで、実戦での夜兎の倒し方を考えてみた。
だがこちらが人間である以上は、肉弾戦で勝てる確率は万に一つも無い。せめて何かしらの武器は持ちたいが、武器も選んだ方がいい。
銃では、先に挙げたとおり傷がすぐ塞がってしまう(防がれる可能性も大)。刀などの刃物でも同じだろう。刀傷は細いので、銃創より早くくっ付いてしまうかもしれない。動きを止めることならできるだろうが、それも一瞬だけ。神楽は撃たれても物凄い動きをしたし、モタモタしている間にいくらか回復してしまうかもしれない。生半可な傷ではダメ。

とにかく、広範囲に深い裂傷を与える事ができれば勝機はある。一番確実な方法は、血管系などの内臓を破壊、もしくは頭部を破壊することだろう。銃火器ならば、至近距離でバズーカや散弾銃を撃つ。鈍器ならば頭部をつぶす。刃物ならば頭部を切断する。(なんか吸血鬼みたいだ…。そういえば日光が苦手なところも吸血鬼っぽい)

・・・アレ?「倒し方」から「殺し方」にシフトしてたよ。…まァ、対峙する前に夜兎をも凌駕する程の敏捷さを身につけるのがまず何よりの事でしょうね。



なお、夜兎についての新事実が発覚する度に、この稿に書き足していくつもりである。
またご意見ご指摘も是非して頂きたい。
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by shougetu16 | 2005-11-28 14:36 | 銀魂談義(その他)

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