短編小説『おれは不知火』 感想

ネタがないので前に買った本の感想などを書いてみる。

剣狼―幕末を駆けた七人の兵法者 (新潮文庫 し 5-91)
菊池 寛 / / 新潮社
ISBN : 4101150559
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河上彦斎が主人公の本は無いかと本屋を物色していたところ見付けた作品。お目当てだった長編小説ではありませんが、数人の作家による幕末の剣豪ものを集めた短編集で、その内のひとつが山田風太郎著の『おれは不知火』という彦斎を扱った作品です。

まず河上彦斎については、幕末四大人斬りの一人で我らが『銀魂』の河上万斉のモデル…と言うよりも、『るろうに剣心』の主人公・緋村剣心のモデルであると言った方が通りは良いかな?詳しくは【ウィキペディア:河上彦斎】などを参照して下さい。





『おれは不知火』/山田風太郎

主人公は佐久間象山の息子、佐久間恪二郎。何者かに暗殺された父象山の仇を討つべく、若さのままに迷走する恪二郎を中心に物語は展開していきます。

主人公が河上彦斎じゃないといっても、彦斎という人物を外からを楽しむには充分だと思います。ある逸話から窺える剣呑で飄々とした気性、また別の逸話から見える一途な真面目さ、平素の「学者みたい」なという雰囲気の静かさ、そして剣を前にして放つ”人斬り”としての戦慄的な気魄。この短編集のタイトルに違わない正に「剣狼」の姿に息を呑む思い。

また登場人物のアクの強さが他の収録作品にはないこの作品の特徴でしょうか。主人公の恪二郎はいかにも普通人ですが、その父象山の奇人っぷりはかなり抜きん出ていて面白い。象山についても【ウィキペディア:佐久間象山】を参照。


その他収録作品(太字はそれぞれ題材となっている人物)
・「斎藤弥九郎」/菊池寛・本山荻舟 …斎藤弥九郎
・「千葉周作」/津本陽 …千葉周作
・「純情薩摩隼人」/柴田錬三郎 …中村半次郎
・「山岡鉄舟」/五味康祐 …山岡鉄舟
・「敗れし人々」/子母澤寛 …近藤勇
・「大きな迷子」/杉本苑子 …榊原鍵吉

「敗れし人々」ではやけに感傷的な近藤と土方が見られます。


最初 本屋で狙っていたのは五味康祐の『人斬り彦斎』だったんだけども、何処を探しても全然見付からない・・・・。「できれば古本屋で」っていう考えがいけないのかなぁ。
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by shougetu16 | 2007-10-09 11:06 | 私的瑣談(雑記)

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