十二国記シリーズを再読しました

「虚海」と呼ばれる果てしない海のある世界に、
十二人の麒麟によって選ばれた十二人の王が統べる、十二の国がある。


新作「丕緒の鳥」を読んでからシリーズを一気読みしてました。マジでのめり込む面白さです。
十二国記は始め少女小説を主としている講談社X文庫ホワイトハートから刊行された作品。
しかしこれは“少女小説”なんていう狭いカテゴリに納まるようなものではない。
もしそれだけで敬遠する人がいるならば断言する。それは人生レベルの損であると。
ただ読んでくれ!そして浸って感じてくれ!と声を大にして主張したい。
そうすれば必ず世界が広がるから。



以下各巻感想です。(※重大なネタバレは無し。短編集は簡単なあらすじ紹介あり)

月の影 影の海〈上〉十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062647737
スコア選択: ※※※※※


シリーズ第一作目。上下巻。謎の男によって突如見知らぬ世界に放り込まれる主人公・陽子。読者は陽子とシンクロ率99%で混乱の渦に落とし込まれる。苛酷な状況の連続でこちらの心も荒みきってきた頃、ひょっこりと現れた楽俊の存在は最高の癒しであり陽光である。陽子と楽俊の出会いは正に天の配剤か、徐々に道が開けていって真相に近付いていく過程には胸が躍ります。アニメ版にはオリジナルキャラが二人居たと思うけど、どういう役割を果たしていたかよく憶えてない。

【アニメ版キャスト】中嶋陽子:久川綾、ケイキ:子安武人、楽俊:鈴村健一、
延王尚隆:相沢正輝、延麒六太:山口勝平 他


風の海 迷宮の岸―十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062648334
スコア選択: ※※※※※


幼く健気な泰麒がとにかくいじらしい。それに鳥肌もののシーンが連続して、シリーズでは一番のお気に入り作。特に泰麒が●●するシーンと●●して●●●●へ●●●●くシーンは静かに興奮しまくった。(バレ回避のため伏せてます。)まるで闇が目に見える様、静寂が耳に聞こえる様、緊張が肌を刺激する様で、これほど五感に訴えかけてくる小説は滅多に無いなと思う。ちなみにこのエピソードはアニメ未見。驍宗様に藤原啓治さんって意外です。シブいんだなぁ。

【アニメ版キャスト】泰麒:釘宮理恵、汕子:勝生真沙子、蓉可:ゆかな、李斎:進藤尚美、
驍宗:藤原啓治 他


東の海神 西の滄海―十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062648342
スコア選択: ※※※※※
(タイトルの読みは「ひがしのわだつみ にしのそうかい」)

尚隆さん好きだー。飄々としていて人を食ったような態度だけど面倒見が良くていざという時すごく頼りになる。『銀魂』で言えば銀さんと近藤さんを足した様な人柄でしょうか。私は十二国記シリーズを挿絵の無い講談社文庫版で読んでいたんで登場人物の容姿は勝手に想像していたんだけど、アニメを見るまで尚隆さんは西郷隆盛の肖像みたいな四十くらいのオッさんをイメージしていました。だからアニメで血色の良い精悍そうな若者(二十代後半から三十そこそこくらい?)の姿を見た時は「えっこんなに若かったの!?」ってびっくりした。

【アニメ版キャスト】更夜:石田彰、斡由:大倉正章、驪媚:勝生真沙子 他


風の万里 黎明の空〈上〉―十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062649985
スコア選択: ※※※※※


上下巻。陽子、すっかりたくましくなったなぁ・・・という深い感慨がまず第一。この世界についてまだまだ知識不足で頼りないけど、『月の影 影の海』からまた更に目に見えて成長しているのが嬉しい。「ラストが水戸黄門みたいで気持ち良くない?」とは母の談。確かにクライマックスの痛快さと爽快感はシリーズ、いや小野不由美作品の中でも屈指のもの!(「ゴーストハント」シリーズは読んでないけどそう思う)

【アニメ版キャスト】鈴:若村直美、祥瓊:桑島法子、虎嘯:西凛太朗、桓魋:松本保典、
夕暉:野島健児、遠甫:西村知道、供王珠晶:山崎和佳奈 他


図南の翼 十二国記 講談社文庫
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062730529
スコア選択: ※※※※※
(タイトルの読みは「となんのつばさ」)

珠晶の烈しいといえる程の気の強さには圧倒されっ放しだが、その舌を巻くばかりの聡明さ、行動力と強い意思がとても好ましい。『風の海 迷宮の岸』と並びお気に入り作。読み返していたら、この作品が「微笑ましい萌える組み合わせ」として人気の高い“オッさん+少女”というコンビが凡そのメインであるという事にふと気付きました。達者な口と利かん気で大人を圧倒する少女と、溜め息を吐きながら振り回されるオッさん。微笑ましいけどドンマイオッさん。


黄昏の岸 暁の天―十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062731304
スコア選択: ※※※※※
(タイトルの読みは「たそがれのきし あかつきのそら」)

これについては語りますまい。早く続き見をォォー!!!


華胥の幽夢―十二国記 (講談社文庫)
小野 不由美 / / 講談社
ISBN : 4062732041
スコア選択: ※※※※※
(タイトルの読みは「かしょのゆめ」)

短編集。収録話は泰麒が使いで漣国を訪ねる「冬栄」、大逆に踏み切った月渓の心情を明らかにする「乗月」、大波乱ののちそれぞれの道を歩む陽子と楽俊の遣り取りを描いた「書簡」、王朝の傾き始めた才国の王宮を舞台とした「華胥」、各国を放浪した利広が奏国へ里帰りする「帰山」。六百歳の放蕩息子とその家族にのほほん。


魔性の子 (新潮文庫―ファンタジーノベル・シリーズ)
小野 不由美 / / 新潮社
ISBN : 4101240213
スコア選択: ※※※※


新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズより。十二国記シリーズの外伝。刊行されているシリーズを全部読み終わってからこれを読んだんですけど、どうやら『月の影 影の海』よりも先に発表された作品だったようです。へぇー外伝が先に出てたんだ・・・。まぁこれについても多くは語りますまい。舞台は日本でややホラー色の濃いタッチ。


※十二国記シリーズは講談社X文庫ホワイトハート版と講談社文庫版が刊行されています。個人的には平仮名を漢字に改めるなど より世界観を近付ける加筆訂正が為されている講談社文庫版がお薦め。ホワイトハート版は挿絵&著者のあとがき付きです。

※NHKで放送されたアニメも観ていたけどその頃はアニメというものにさほど興味が無かったので、アニメ『十二国記』がアニメとしてどういう出来だったかは分からない。ただオタクな友達の話題についていくため声優の名前を熱心に憶えようとしていた記憶があるな…。我ながら健気だったわァ。



以上、無駄に長くて熱い十二国記語りでした。
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by shougetu16 | 2008-03-30 16:34 | 私的瑣談(雑記)

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